SIGMA 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM Contemporaryをレビュー スポーツ撮影にぴったり!

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どうも、鬼のインドア派のたご作@tagosaku881)です。

デジタル一眼レフカメラの中の超望遠レンズである「SIGMA 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM Contemporary」をレンタルし、撮影してきたので、本レンズをレビューしたいと思います。

遠くの被写体を寄せて撮りたい人にとっては、気になるレンズの1つでしょう。
僕自身もずっと気になっていたので、レンタルして試してみました。

なお、このレンズは1日しか使用しておらず、撮影対象は競馬となっています。
それ以外の写真は撮影していません。あしからず。

目次

本レンズをレンタルした理由

競馬の撮影が好きな僕は、昨今の新型コロナウイルス感染症の影響により、特にGⅠレースにおいては全く競馬場に行くことができませんでした。

そんな中、なんとフェブラリーステークスの指定席予約が奇跡的にゲットすることができました!
ただ、このフェブラリーステークスは、ダートコースで開催されるレースなんです…

東京競馬場コース紹介
画像引用元:東京競馬場コース紹介(JRAページより)

上図のとおり、ダートコースは芝コースよりも奥に設置されているため、スタンドからかなり遠いのです。

予約ができた指定席がスマートシート(フジビュー)3階席。
東京競馬場の3階席スタンドからダートを走る競走馬を狙うにはテレ端600mmがあった方が良い、と考えました。
そこで、検討したレンズは、以下の4つです。

  • Nikon AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR
  • TAMRON SP 150-600mm F/5-6.3 Di VC USD G2 (Model A022)
  • SIGMA 150-600mm f5-6.3 DG OS HSM Sports
  • SIGMA 150-600mm f5-6.3 DG OS HSM Contemporary

「AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR」はテレ端が500mm。
しかし、Nikon純正のということでAF等に安心感があります。
上述の通り、スタンドからかなり遠いため600mmが必要な気がすることと、単純に600mmがどれくらい被写体を寄せられるかを試してみたかったということで、今回は対象から外しました。

よって、TAMRONとSIGMAのレンズから選ぶことになったわけですが、利用したレンタルサービス会社に本レンズ「TAMRON SP 150-600mm F/5-6.3 Di VC USD G2」が貸出中とのことで、「SIGMA 150-600mm f5-6.3 DG OS HSM Contemporary」をレンタルしました。

なお、「SIGMA 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM Sports」は、持ち込むのが大変そう(本製品と1㎏ほど重い)という理由から除外しました。

本レンズを選んだ理由

東京競馬場の観客スタンドからダートコースを撮るには、600mmあった方がいいと思ったから
そして、今まで体感したことない600mmの世界を味わいたかったから

レンズの基本性能

それでは、「SIGMA 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM Contemporary」の基本的な性能と外観などを紹介していきたいと思います。

基本性能

D750とシグマ150-600
焦点距離 150-600mm
画角 16.4° – 4.1°
絞り羽根枚数 9枚 (円形絞り)
最小絞り F22
最短撮影距離 280cm
最大撮影倍率 1:4.9
フィルターサイズ φ95mm
最大径 × 長さ φ105mm × 260.1mm
(長さはレンズ先端からマウント面までの距離)
重さ 1,930g(ラバー装着時:1,830g)
付属品 ケース
フード(LH1050-01)
ショルダーストラップ
三脚座(TS-71)
PROTECTIVE COVER PT-11

シグマが誇る超望遠レンズ。
なかなか600mmのズームレンズを見かけることは少ないでしょう。

Nikonの純正の望遠レンズだと、「Nikon AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR」になります。
その純正レンズよりも150mmから600mmという中望遠から超望遠までカバーしているズーム域の広さによって、いろいろなシチュエーションで活躍してくれるに違いありません。

上画像は、D750に本レンズを取り付けた写真です。
本体とレンズで3㎏弱(2.7㎏くらいか?)ですから首に掛けて、持ち歩くと首がもげるくらいおかしくなるだろう。

本レンズの超望遠レンズの撮影に向いている対象は、自身で近づくことができない遥か遠くにある被写体です
例えば、観客席などのスタンドから撮るスポーツ選手やカーレースの車、近づくと飛んで逃げてしまう野鳥などが該当するでしょう。

本レンズに向く被写体
  • 野鳥、動物
  • スタンドから撮るスポーツ選手など
  • 乗り物(車、鉄道、飛行機)
  • 月など(スーパームーンなど)

APS-Cカメラに装着すれば、焦点距離900mm相当になりますからこういった写真を迫力のある感じに仕上げたいという方は重宝するレンズでしょうね。

たご作

スポーツの写真をよく撮るので、ずっと気になっていたレンズだ。

外観

見た目はこんな感じです。
三脚座が付属されています。

ワイド端(150mm)
テレ端(600mm)

ズームリングは、結構、固めな感じなのでしっかりとした印象を与えてくれます。

テレ端でレンズを目いっぱい伸ばして撮影するときは、重さと重心が前目になることによって、手で支えるのが難しく、ブレブレに揺れてしまいますね…
上のテレ端の画像でもわかる通り、重心が前の方向へ倒れ込んいるのがわかると思います。
ブレ防止には、三脚座を使って、一脚や三脚が立てられるのであれば、あった方が無難でしょう。

大きさと重さ

TAMRON  100-400mm F4.5-6.3 Di VC USD A035とSIGMA 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM Contemporaryの比較
左がタムロン 右がシグマ 350mm缶で大きさを比較

僕が所有する一眼レフカメラの最大焦点距離を持つレンズは、「TAMRON 100-400mm F4.5-6.3 Di VC USD A035」です。商品名を見てわかる通り、テレ端は400mmです。
重さは、1,115gとなってます。

「TAMRON 100-400mm F4.5-6.3 Di VC USD A035」とレンタルした「SIGMA 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM Contemporary」を並べてみると、こんな感じです。

こうしてみると、「SIGMA 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM Contemporary」の大きさがわかります。
このデカいレンズを使って写真を撮るのに夢中で、周囲の人に迷惑をかけないようにすることが大事であることを改めて実感させられますね。
特に、スポーツ観戦での撮影には気を付けたいですね。

重さも「SIGMA 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM Contemporary」の方が1㎏弱ほど重いです。

たご作

テレ側200mmの重量さは、伊達じゃない!

以上から、「SIGMA 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM Contemporary」は、持ち運びが結構ツラく、本気の撮影が試されるレンズと言えよう。
ただ、超望遠レンズとは、デカくて重いものであることは受け止めなければならない事実です
これ以上の軽量かつ小さいレンズがないので仕方がないのが現状です。

その他機能

「SIGMA 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM Contemporary」のレンズ本体にあるスイッチは5つあります。

レンズ本体のスイッチの機能
  • LOCK
  • FOCUS
  • AF範囲の選択
  • OS
  • CUSTOM

レンズでの調節できる機能を紹介します。
上図のボタンスイッチについて、それぞれ解説していきます

LOCK

焦点距離ごとにズームリングをロックすることができます。
ロックできる焦点距離ですが、レンズに書いてある指標(150、180、200、250、300、400、500、600mm)の中から任意で固定です。

ロックを使うことで、上向き、下向きで安定した撮影が行えますよ!

FOCUS

フォーカスモードの切り替えができます。
AF(オートフォーカス)とMF(マニュアルフォーカス)だけでなく、MO(Manual Override(マニュアルオーバーライド))が搭載されています。

MOにスイッチを合わせることで、コンティニアスAFを使っていてもピントリングを回転させることで、マニュアルフォーカスに切り替えることができるようになります。

【コンティニアスAF】
シャッターボタンを半押し中、オートフォーカスが働き、ピントを合わせ続ける機能のこと

野球やモータスポーツ、戦闘機などを撮る場所には、一般人が入れないようフェンスがあると思います。
撮影する際に被写体ではなく、フェンスにピントが合ったり、ピントに迷うことが生じます。
こんなときに、MOにしておけば、マニュアルで対応することで、シャッターチャンスを逃すことを回避できます。

AF範囲の選択

「FULL」、「10m~∞」、「2.8~10m」のスイッチの部分からAFを作動させる距離の範囲を指定することができます。
フォーカスリミッターとも呼ばれていますね。

例えば、「2.8~10m」を選んだ時には、AFの範囲を2.8~10mまでの範囲に制限することができます。
このとき、より近距離で動くものに対して、AFが働くことになるわけです。
制限することで、ピントが迷ったり、動かないといった症状を出しにくくしています。

OS

インテリジェントOSと呼ばれているものです。
手ブレ補正に関する機能です。

OS「モード1」は、一般的な撮影に適した手ぶれ補正機能

OS「モード2」は、加速度センサーと手ブレ補正が組み合わさった機能

OS「モード2」は、モータースポーツなどの流し撮りに最適な機能

たご作

今回の競馬での走る馬の流し撮りに重宝しそうな機能だね!

CUSTOM

こちらは、別売りのUSB DOCKによるカスタマイズに対応するスイッチです。
パソコンと接続して、自分好みのピントの設定やAFスピードなどの調整が細かくできます。

ここで調整した機能を「C1」と「C2」のそれぞれのボタンに割り振ることができます。

作例

この日は、GⅠのフェブラリーステークスです。
注目は、白毛のソダシでしょう。

しかし、600mmがどれだけ寄って撮れるのかを確認するために撮影してみました。

圧倒的な望遠力

撮影していた東京競馬場のスマートシート(フジビュー)3階席がコチラです。
ここからダートコースを走る馬の写真を撮ります。

この写真は違うレンズを使っています。

これが600mmの望遠力です。
かなり離れたダートコースのゴール直前の馬をここまでアップで撮ることができます!

フェブラリーステークス ゴール前
F6.3 1/500 ISO1250 焦点距離600mm

優勝したカフェファラオ号のウイニングランです。
ウイニングランで芝コースを走っていたため、福永祐一騎手の表情までしっかりと捉えてくれています。

フェブラリーステークス優勝馬 カフェファラオ
F6.3 1/500 ISO1250 焦点距離600mm

流し撮り

レンズの機能で紹介したOS「モード2」を使用しての流し撮りです。
一応、走る被写体なので流し撮りにチャレンジ!
あまりうまくないですが、個人的にはよく撮れている方だと思っています。
なお、AFの追従も遅い印象はなかったです。

競馬の流し撮り
F8 1/100 ISO500 焦点距離300mm 

白いアイドルホース

最後に白毛のアイドルホースのソダシ。
どんよりとした天気の中でもひときわ白くて目立っていました。

驚きの白さで心が洗われますね。
しっかりと白さを表現できるレンズですね!

ソダシ フェブラリーステークスのパドック
F7.1 1/200 ISO1000 焦点距離400mm
ソダシ フェブラリーステークスのパドック
F6.3 1/200 ISO1000 焦点距離440mm 

使ってみた感想

さて、実際に本レンズをD750に取り付けて撮ってみた使用感などを述べていきたいと思います。
主に感じた感想は、このとおり。

  • 競馬撮影では使える!他のスポーツや乗り物系も大丈夫だろう。
  • やはり重い…
  • 描写は問題ないが、周辺減光はある
  • ズームリングの回転方向に注意

競馬撮影では使える!

さすが600mmのテレ端を誇るレンズです。
スタンドからの撮影も問題なしです

僕は、いつもなら馬場のラチ沿いで撮っており、300mm程度のレンズで競馬を撮るのには十分な焦点距離です。
ただ、ゴール前などは他の撮っている人との場所取りの戦いになるので、疲れるんです…
特にGⅠの場合は、パドックかレースを撮るかで選ばなければならなくなりますし、大変です。

この日は指定席を予約していた結果、フェブラリーステークスを走る馬のパドックを撮った後に自席で戻り、本馬場入場とレースを撮ることができました。
観客席の自席のスタンドからレースを撮影することができたのも、600mmの望遠レンズの威力あってこそです。
さらに雨が降っていたので、雨に濡れない場所だったので大いに助かりました。

たご作

パドックは屋根ないとこにいたから濡れたけど…

このレンズを借りずにいつもの300mmの望遠レンズであればパドックをあきらめて、ゴール前に陣取り、レースだけを撮っていたと思います。

ワイド端も150mmですからパドックでも十分に使用できます。
この1本があれば、パドックとレースを兼用して競馬の撮影ができます
ただ、競馬場の全体の風景やグルメなども撮りたい人は、標準レンズも用意する必要があるでしょう。

そして、競馬以外のスポーツや乗り物(車、飛行機など)にも向いていると思います。

やっぱり重い…

2㎏弱のレンズですから、重さによる疲労は覚悟していました。
競馬場内を動いただけなのでそんなに疲れませんでしたが、カメラとレンズを取り付けたまま首や肩に掛けて歩き続けると相当な負担が来ると思います。
野鳥撮影のために野山を歩き続けるときなどは、リュックサックや付属ケースにレンズを入れて運搬するのが無難だと思います。

レンズの重さは、撮影にも影響が出ることがはっきりとわかりました
特にテレ端の最大焦点600mmで撮るときなどに顕著にあらわれたのが、レンズの重さによる影響からか手ブレが激しいということ
カメラのファインダーをのぞいて、明らかにわかる上下にブレでした。
ブレを防ぐために、競馬場では三脚は設置できないので、一脚はあってもいいかな、と思いました。
ただ、走っている競走馬を撮るので、シャッタースピードを速くする傾向があるので、なくてもいいような気も…

描写は問題なしだが…

先ほど紹介した作例の通り、基本的には問題ないでしょう。
しっかりと走っている馬を捉えてくれました。

四隅のうち、下側が暗くなっている

ただ、周辺減光が目立つことがあります
絞り(F値)を開放にするほど四隅のうち左右の下が暗くなっているところがあることが確認できました

ある程度の絞りを絞った方がいいでしょうね
走る馬をしっかりと撮りたかったので、シャッタースピードとの兼ね合いで、絞りを開けたい気持ちが出てくるようなドンヨリとした天気でした。

ズームリングの回転方向は大事

一番気になったのは、ズームリングの回転が反時計回り(左に回すタイプ)ということ
これは、普段使っているNikonのレンズとは逆方向なんです(Nikonは時計回り)。

ちなみに、各メーカーの回転方向は、以下の通りです。

ズームリング 時計回り
  • Nikon
  • SONY
  • PENTAX
  • Panasonic
  • 富士フィルム
  • タムロン
ズームリング 反時計回り
  • Canon
  • Olympus
  • シグマ

この仕様の知識は、知っていましたがかなり僕を困らせたものとなりました。
ちょっと意識すれば簡単に使えるだろうという安易な気持ちでした。

実際に使用してみると、ズームしたいときに、やはり日ごろの慣れのせいで時計回りの方向で回してしまう。
そして、「動かんっ!」または「ズームアウトしてしまったっ!」というのが度々あり、撮影に支障が出る始末。
普段のNikonのレンズならファインダーのぞきながらズームの操作ができるのに、このレンズを使用しているときはレンズのズームリングを直接見なければズームの調整ができないくらいでした。

ここまでズームリングの回転方向に惑わされるとは思いませんでした…

まとめ

デジタル一眼レフカメラ用のレンズである「SIGMA 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM Contemporary」のレビューを簡単にさせていただきました。

競馬などのスポーツ観戦で撮影するには、撮影場所が大事です。
競馬の場合は、比較的自由に撮影する場所が選べますが、特にGⅠレースとなると人がたくさんいるので、どうしても他人の頭が入ったりするなど撮影に苦慮するところです。
そんなときには、後ろの空いているところから撮った方が狙った写真を撮れるわけで、600mmの望遠レンズの威力が存分に発揮してくれます!

Zレンズのロードマップによれば、今後、200-600が発売予定とのことです。
今回、本レンズでテレ側600mmの画角と被写体への寄り具合などをチェックできたので、発売されれば、購入の検討しようと思っています。
望遠レンズを使ったミラーレスカメラ・Z6Ⅱでの撮影を楽しみにしているところです。

最後に、「SIGMA 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM Contemporary」をレンタルしたところは、シェアカメというカメラ専門レンタルサービス会社です。

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この記事を書いた人

鬼のインドア派。
当然、仕事もインドア派を望むも、叶わぬ毎日の現実に嘆息している。
本ブログでは、鬼のインドア派にふさわしいパソコンの紹介やパソコンを使ってできるゲームやデジタルイラストなどを紹介している。
唯一のアウトドア派の趣味である野球観戦・競馬観戦を踏まえた写真撮影方法なども記している。

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