どうも、鬼のインドア派のたご作(@tagosaku881)です。
カメラと望遠レンズを用意したら、いよいよ撮影のために野球場へ向かいましょう!
とにかく撮影しまくってカメラの操作に慣れることが大切です。
選手を撮る前にカメラの設定を事前に確認し、設定しておくと、野球場でも焦ることなく撮影することができると思います。
初めて一眼レフカメラ(ミラーレス一眼カメラも含む)で野球を撮影する方には、必ずチェックしておきたい設定について説明していきたいと思います。
野球は他のスポーツに比べて、動きが少なく、狙ったシーンを撮影しやすいので、すぐに撮れるようになりますよ!
機材の確認
まず、自分が使用する機材によって、設定が異なってきます。
最終的に自分自身でベストな設定を探し出すことになってきます。
ここでは、僕が2021年の野球観戦で使用しているカメラとレンズを紹介していきます。
そして、これら機材を使ったカメラの設定を紹介していきたいと思っています。
カメラ
野球を撮影するのに大事なのは、この2点の性能を有するカメラでしょう。
- ナイター撮影にも耐えることができる高感度耐性のあるカメラ
- 1秒間に何コマの写真を撮ることができるかの連写速度を備えるカメラ
ちなみに僕が今使っているカメラは、『Nikon D750』です。
フルサイズカメラでギリギリスポーツに向いているデジタル一眼レフカメラと言えます。
ここからは少し前のカメラの体験談です。
この前に使っていたカメラが、『Nikon D300S』でした。
このカメラは無骨らしさ満点でシャッター音といい、シャッタースピードが1/4000秒までの機種(上記のD750も含む)が多い中、最高1/8000秒までイケて、スポーツを撮るためのカメラと言ってもいいくらいすごいカメラなんです。
だけど、高感度耐性がかなり弱かった!!
ISO感度800くらいで写真のザラつきが目立ち始めます。
そうすると、プロ野球のナイター撮影には向かないんですよね・・・
APS-Cカメラの望遠面が有利な特性をナイター撮影では活かしきれませんでした。
そういった意味では、最近、発売されたカメラは高感度耐性が素晴らしい性能を有するカメラばかりです。
カメラボディをまだ持っていない方やこれから購入を検討している方は、以下のデジタル一眼レフカメラを検討してみてください。
レンズ
フルサイズ換算で最低300mm以上、欲を言えば、フルサイズ換算で400mm以上の望遠レンズが欲しいところ。
400mmレンズがあれば、内野席からであれば、投手・打者とも良いアングルで撮ることができるでしょう。
できれば、明るいレンズ(F値が小さい)であれば、光を取り込みやすいので、速いシャッタースピードで撮ることができるので検討してみましょう。
僕が現在メインで使用ているレンズは、『タムロン 100-400mm/4.5-6.3 Di VC USD』です。
400mmの割には、軽い(1,115g)ので球場に持ち運ぶ分には問題なし。
また、価格もサードパーティ製のため、安く抑えることができています。
ただ、望遠側の解放値がF6.3で若干、暗めのレンズなのが玉に瑕です…
さらに、レンタルで借りて、絶賛した望遠レンズは、コレです。
『Nikon AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR』
さすがは、純正、いつかは購入したいと思っています。
カメラボディの設定
所有するカメラとレンズの性能等を確認したら、カメラボディに対して、プロ野球を撮るための設定をしていきます。
設定するべき項目が5点ありますので、必ず事前に設定しておきましょう。
- 連写モード
- シャッタースピード優先モード
- シャッタースピード
- ISO感度
- オートフォーカス
ISO感度は、カメラごとで高感度耐性が異なるため、ザラツキが生じる数値も異なります。
また、画像のザラツキの感は個人個人の感じ方それぞれです。
したがって、自分に合ったISO感度の設定のポイントを探しましょう。
ここからは「シャッタースピード」と「ISO感度」の設定は、僕が所有する上述のカメラ及び望遠レンズに基づた目安です。
ご了承ください。
連写モード
野球のピッチングにバッティングに限らず、他のスポーツのバスケットボールのダンクシュート、サッカーのシュートなど、被写体の動きも早く予想外の動きがあるのがスポーツ写真の撮影です。
「ここだ!」といった時にシャッターを1枚1枚切っていては、間に合いません。
シャッターボタンを押し続けることで連続してシャッターを切ることができる「連写モード」に設定しておき、シャッターチャンスの前からシャッターを連続して切り続けることで、決定的瞬間をとらえる可能性をグッと高めることができるのです。
そのためには、「連写モード」は必須であり、動く被写体を狙いたいときは必ず設定しておきましょう。
僕が使っているNikon D750のカメラは、左側のダイヤルの「CH」を合わせることで、「連写モード」の設定ができます。
カメラメーカーによっては、「連写モード」を「高速連続撮影」とか「連続撮影」とか様々な言い方があります。
さらに、設定方法が利用しているカメラごとに異なりますので、ご自分の使用しているカメラの説明書等で確認しながら、連続してシャッターが切れる設定をしてみてください。
連写シャッター音は、自身がプロカメラマンと錯覚するくらい、気持ちいいっす!
なお、プロ野球をはじめとするスポーツ写真を撮る際の連写モードについて、RAW形式で保存する場合、バッファ容量がいっぱいになって、シャッターが切れなくなる現象があります。
僕がプロ野球を撮影する際は、RAW形式で撮影し保存していますが、上述のほかにデメリットが結構あります。
記事にしてみたので、参考にしてみてください!
シャッタースピード優先モード
次に設定しておくべきは、「シャッタースピード優先」モードの設定です。
初心者の方は「シャッタースピード優先」モードにして、後述のシャッタースピードを設定しましょう。
シャッタースピードを決めるだけで、あとはカメラが適性な明るさの写真となるように、絞り(F値)とISO感度を自動的に決めてくれる設定のこと
F値とか気にせずに、シャッタースピードを設定するだけでいいってこと!
「シャッタースピード優先」モードにするには、カメラ左にあるダイヤルを「S」または「Tv」に合わせましょう。
なお、ダイヤル表記は、「S」、「Tv」とカメラ各社で表記が異なります。
Nikon、SONY、FUJIFILM・・・「S」
Canon、PENTAX・・・「Tv」
シャッタースピード
先ほどの「シャッタースピード優先」モードにしたら、今度はシャッタースピードさえ決めてしまえば、初めての方でもプロ野球選手のプレー姿を撮影することができるはずです!
だけど、このシャッタースピードを決めるのが難しいのです。
なぜなら、デーゲームかナイター、屋外球場かドーム球場かなどの開催場所と時間などの撮影状況に左右されてしまうからです。
僕のカメラでプロ野球を撮る際の基準的なものをお伝えすると、プロ野球を撮影する際は、概ねシャッタースピードは、1/500~1/1600秒くらいの間が目安にするといいと思っています。
また、投手と打者を撮る際は、シャッタースピードを変えていますので、それを紹介したいと思います。
投手を撮影する場合のシャッタースピード
投手の投げるシーンを撮る際のシャッタースピードは、1/500~1/800秒くらいに設定しています。
打者のスイングを撮るのと比べると、少し遅いシャッタースピードでもピタリとピッチングフォームを捉えることができます。
また、野球で最も目立つポジションかつお客さんに注目されるマウンドにいる関係上、照明も最も明るく当たっているのが投手です。
カメラに光を取り入れやすいため、少し遅いシャッタースピードでも問題ないということになると思います。
打者を撮影する場合のシャッタースピード
打者を撮る際は、投手よりも速いシャッタースピードに設定する必要があります。
1/1000~1/1600秒くらいに設定しています。
投手よりも速いシャッタースピードが求められる理由としては、打者には投手にはなかったバットのスイングとボールの軌道までもカメラに収める必要があるからです。
1/800秒以下で撮ると、バットとボールがブレます。
ある意味、味のある写真かもしれませんが、スイング及びボールの軌道とすべてがブレブレの写真です。
初めての野球撮影の写真にしても、シャッタースピードが遅すぎです…
先ほどの写真よりは、いい写真でしょう。
理想としては、ボールとバットスイングの軌道が止まる瞬間をピタリと撮りたいものです。
そのためには、より速いシャッタースピードが必要となってくるでしょう。
しかし、シャッタースピードを速い設定にしすぎると、ナイターの場合は光量不足による暗めの写真となってしまいます。
また、シャッターすぽーどを稼ぐためにISO感度を上げると、写真がザラついてしまうという問題にも直面します。
よって、僕のカメラ機材においては、ナイターやドーム球場といった太陽光に入らない環境下では、自分の場合は1/1250秒までのシャッタースピードにとどめています。
カメラとレンズの性能から自分で探し出すことが大切になってきます。
走者を撮影する場合のシャッタースピード
走者を撮る際は、投手を撮るときと同じ1/500~1/800秒くらいでよいと思います。
下の写真では、1/1000秒となっていますが・・・
ただし、走者を撮る際は、もっと遅いシャッタースピードにして、止める写真ではなく、流れるような写真を撮るもいいですよ!
野球においては流し撮りを撮ったことがないので、競馬の例で載せておきますね。
ところどころブレていますが、馬の疾走感のような感じを出すことができます。
特に脚のあたりが、走っている感じをより出すことができています。
走者で撮ってみたいところですが、流し撮りについては、かなり遅いシャッタースピードにする必要があります。
流し撮りの場合は、おおよそ1/30~1/100秒くらいが目安になると思います。
シャッタースピードを固定する場合
先ほどまで様々なシチュエーションでのシャッタースピードの設定を紹介してきましたが、初めて野球の写真を撮る方や、シャッタースピードの設定をその都度、変更するのが面倒な人は、1/800秒で設定すれば、大抵のシチュエーションをカバーすることができます。
1/800秒のシャッタースピードでも、打者だってある程度の写真は撮れます(ボールやバットは少し伸びた感じの写真になりますが、それはそれで流れるようなスイングが撮れるということで…)。
いずれにしても、野球は動作の所作がところどころ決まっていることから、被写体も狙いやすいです。
また、試合中のプレイがところどころ止まるのが野球です。
その止まったときに慌てずにカメラの設定をしておきましょう。
自分が撮りたいシーンに合わせて、慌てずにシャッタースピードをはじめとするその他の設定を変更することが大事です。
それに対応できる時間が十分にあるので、カメラ初心者にとって、最もやさしいスポーツ写真撮影の1つだと思います。
シャッタースピード優先で1/800秒で設定しておけば、野球の試合はほとんどのシーンは撮れる
ISO感度
「ISO感度」の設定です。
ISO感度とは、デジタルカメラのセンサーが光をとらえる能力を表す値をいいます。
初心者の方は、自動ISO感度(オートISO感度)の設定にしましょう。
自動的にISO感度を設定してくれますので、煩わしいことを考える必要がありません。
ちなみに、ISO感度は先ほどのシャッタースピードと相関があります。
例えば、ISO感度をISO100からISO200に上げると、同じ絞り値(F値)であれば2倍速いシャッタースピードで撮影することができるのです。
野球を撮るにあたって、ナイター等の光量不足の中でも、どうしてもピタリと止まったプレイの一瞬をカメラに収めたい場合、ISO感度を上げて対応するというケースが必ず出てきます。
シャッタースピードを下げられない状況(スイング・ボールを止めた写真を撮りたいときなど)においては、ISO感度を上げなければ、暗い写真となってしまうからです。
このような時、ISO感度を上げることで、シャッタースピードを変更することなく、以下のような写真を撮ることが可能です。
ただし、上の画像のように「ISO感度」を高く設定すると、写真にノイズが発生して画質の低下を招きます。
ISO:10,000とかなりの高感度で撮影しているので、よく見てみると、ザラザラした感じの写真となっています。
これらを防ぐにはどうしたらよいのでしょうか?
ズバリ、
・高価なレンズ(F値の低いレンズ)
・性能の良いカメラ(高感度対応)
これらの機材を用意すれば、シャッタースピードもISO感度も気にせずに撮影することができるでしょう!
資金の余裕のある人は、いい機材をそろえるとよいでしょう。
オートフォーカス
動いている選手をピタリとピントを合わせるために「オートフォーカス」の設定も、しっかり行っておく必要があります。
オートフォーカスとは、AFとも表記され、カメラがピントを自動的に合わせてくれる機能のことです。
初期の設定では、シャッターボタンを「半押し」している間、被写体にピントを合わせ、ピントが固定されます。
さらに「強く押す」ことでシャッターが切れて、写真を撮ることができます。
野球をはじめとする激しい動きのあるスポーツなどの写真を撮影する場合は、選手などの動きに合わせてピントを合わせ続けてもらう必要があります。
そんな時に、オートフォーカスの設定を変える必要があります。
Nikonのカメラ
Nikonのカメラを使用している場合は、「シングルAFサーボ(AF-S)」から「コンティニュアスAFサーボ(AF-C)」に設定しましょう。
Canonのカメラ
Canonのカメラを使用している場合は、「AI SERVO」の設定にしましょう。
動きのある被写体に向いているAF設定です。
NikonにしてもCanonにしても、上述の設定にすることで、シャッターボタンを半押ししている間も、動いてプレーしている選手にずっとピントを合わせ続けてくれます。
さらに、親指AFの設定をしておくと、より撮影がしやすくなるでしょう。
親指AFについては、以下の記事にてまとめましたので参照してみてください。
プロ野球をはじめとするスポーツ写真など動く被写体を撮影する場合は、設定しておきたい機能です。
野球の場合は、そこまで思いがけない動きや激しく動き回るスポーツではないですが、盗塁、走塁シーンを撮るときに走者にピントを合わせて撮ることができるでしょう。
モータースポーツの写真や先ほど掲載した鉄道写真でよく見る「流し撮り」での写真を撮る際は、必ず設定しておきたいのがAF設定です。
走者の「流し撮り」は、今後、撮りたい被写体の一つです。
まとめ
以上、簡単にプロ野球を撮影する際の設定について、紹介しました。
躍動感のあるプレイを撮るには、自身の機材に合ったシャッタースピード、ISO感度を順に優先して設定するとよいでしょう。
さらに、ピントがブレては話になりませんので、AFの設定も忘れずにしておきましょう。
少し設定項目が多いかもしれませんが、しっかりと事前に準備しておくとスムーズに撮影を楽しむことができます。
怠らずに確認しましょう。
たとえ、忘れていたとしても、野球であればプレイが中断する時間がところどころあります。
慌てずにじっくりと自分に合ったカメラの設定を行っても大丈夫なので安心してください。
最後にプロ野球を撮るためにデジタル一眼レフカメラを持ち込むと望遠レンズを含めてかなりの荷物量になります。
周りのお客さんに迷惑をかけずにマナーを守って楽しく観戦し、プロ野球選手の精いっぱいの活躍をカメラに収めましょう!
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