どうも、たご作だす。
12月3日(木)にニンテンドースイッチで発売された『ダービースタリオン』のレビューをします。
シリーズ6年ぶりの本作を10時間弱ほど、プレイしてみました。
競馬好きであり、かつ競馬ゲームを求めている人は買うべき、と思います。
感じた点は以下の通りです。
- 競馬中継・番組さながらのリアルさ
- レーススキップ機能
- 競馬初心者に優しい用語辞典
- 基本システムは、昔のダビスタ
- ロード時間が長い
- ユーザーインターフェース及びテンポの悪さ
- 海外レースは2つ、地方交流重賞なし
概要
ゲーム内容
競走馬を生産し、競馬場へ送り込みます。
牧場経営を切り盛りしながら、コツコツとお金を貯めつつ、愛馬を生産・育成し、最高峰のレースであるGⅠ制覇を目指していくゲーム
最初に2000万円の資金と1頭だけの繁殖牝馬が与えられます。
2000万円と聞くと一般庶民から考える大金で多い感じがしますが、馬を生産するための種付け料、牧場の維持費や調教師に預ける預託料などが発生します。
計画的に行わなければ、3年くらいで資金は尽き、破産を迎えます。
また、生産した馬が安定的にレースに出走して賞金を得られるとは限りません。
競争能力だけでなく、ケガをすることがあります。
開始序盤は、安定的にレースに出走できる丈夫な馬を生産し、賞金を稼いでいく必要があります。
良かった点
競馬中継・番組さながらのリアルさ
調教シーン、パドックやレースの画面などは、実際の競馬中継を観ているような感じです。
レース直前のファンファーレに加え、出馬表・パドック画面では、実際と同じ本馬場入場曲が流れます。
さらに、レースを始める前には、馬券購入の締切り音が鳴るという無駄なリアル仕様…
まるで競馬場へ実際に行っている錯覚に陥ってしまいます。
また、実況面もおかしな点は見当たらず、自身の馬の名前もアクセントの位置を変えることができるので、不自然さはありませんでした。
本馬場入場曲が聴ける部分が、私の一番のお気に入りポイントだったりします。
レーススキップ機能
この機能を使うことで、直線シーンのみを観ることができます。
レースが始まってからBボタンを押すことで、スキップ機能を使用することができます。
長距離レースや管理頭数が増えたときなど、レース全部を観たくないときに使用することで、かなり時間を短縮することができると思います。
競馬初心者に優しい「競馬ch.」
ゲーム内容だけでなく、競馬の基礎知識などを学ぶことができる「競馬ch.」。「事務所」画面から見ることができます。特に国内各競馬場の特徴が細かく説明されていたことには驚かされました。
自分は競馬歴20数年ですが、改めて知ったことが多かった。
競馬初心者にも、とてもわかりやすく説明していると思われるます。
この機能を使用して知識を深め、実際の競馬も見てほしいです。
基本システムは、昔のダビスタ
基本的なゲームの流れは、良くも悪くも過去の『ダービースタリオン』シリーズを踏襲しています。
しかし、種牡馬やライバル馬が更新されているため、新鮮味を感じ取つつ、過去作のプレイを経験済みの方は、すんなりと流れをつかめるかと思います。
不満点
ロード時間が長い
ロードを挟む場面が散見されます。ロードを挟む主な状況は以下の通り。
- 「パドック」画面 約20秒
- 「レース」画面 約20秒
- 「牧場」画面 → 「所有馬」画面 約10秒
- レース終了後 約10秒
「パドック」画面は、現実の競馬中継さながらの出来であることに加え、解説者のコメントを聞くことで愛馬のベスト体重や状態を確認できるところです。
また、「レース」画面も愛馬の走りを観るうえでも最重要な場面です。
そのような場面場面で、長いロードが挟むことは、ゲーム全体のテンポを悪くさせ、ゲームの面白さを阻害している点は否めません。
下でも述べますが、Bボタンを押して牧場画面に移行する際は、ロードを挟むので、極力気を付けてください。
レースバランスの悪さ
現状、戦法は、逃げ・先行を選ばざるを得ません。
差し・追込で馬群の前に壁があるとウロついて、馬の間をさばいて、出てくることもない。
外に追い出すにしても2馬身くらいあえて下げてから外に出す、内が空いているのに外に出すなど、ありえない現状を目の当たりにすることになります。
よって、圧倒的な1番人気でも負けるときは惨敗してしまいます。
このようなしようもない負け方するくらいなら、逃げ・先行を選ばざるを得ないのです。
ユーザーインターフェース・テンポの悪さ
上記のロード時間に加え、以下の点も気になっています。
◆カレンダーの月送り
従来の作品では、サクサクと月送りができた。
にも関わらず、本作はXボタンでカレンダーを呼び出し、月送りする。月が替わったら再びXボタンを押さなければなりません。
◆牧場画面 → 所有馬画面
この画面遷移の過程で長いロード時間を挟むことになります。
所有馬画面からBボタンを押すと牧場画面に移行するため、できるだけBボタンを押さないよう意識せざるを得ません。
また、入厩馬の管理する際も各馬に対して、Yボタンでメニューを呼び出さないと、「調教」や「BC登録」することができません。
これを毎週、管理頭数分行う必要があります。調教師のメッセージの後に自動的に出してほしいものです。
2つの海外レース、地方交流重賞なし
まだ、自分の所有馬の出走では確認していません。しかし、「事務所」画面→「展示室」で確認してみました。
海外レースは、「凱旋門賞」と「ドバイワールドカップ」のみが確認できます。
また、地方重賞は、確認できませんでした。
現代日本競馬において、香港をはじめ、海外レースで多く勝利している現状の中で、もう少し増やしてほしかった、というのが正直な感想です。
まとめ
6年ぶりに新作として発売された『ダービースタリオン』。
現行の家庭用ゲーム機で発売されている競馬ゲームは、『ウイニングポスト』シリーズのみ。
無敗の牡牝無敗の三冠馬が同世代で誕生し、実際の競馬界が盛り上がっていることに加え、『ウイニングポスト』シリーズと異なる視点でプレイできる競馬ゲーム・『ダービースタリオン』シリーズが発売されたたことは、素直にうれしいです。
『ウイニングポスト』シリーズを含め、他の多くのシミュレーションゲームでは、プレイヤーがデータ数値をゲーム画面で確認しながら戦略を練っていきます。
一方で、『ダービースタリオン』シリーズの特徴として、競走馬の能力がマスクデータとなっていることが挙げられ、実際にプレイヤーが各馬を走らせて個々の能力を推測するなど、他のシミュレーションゲームと差別化が図られています。
本ゲームの目標は、GⅠといった大きなレースを勝つことです。
現実の競馬さながらのグラフィックの中で、このシンプルな目標に向けて、実際に出走させてみて、自身で馬の能力を推測していきます。
そして、その馬に合った出走するべきレース適性を見つけ出していくという、『ダービースタリオン』シリーズの特徴を実感できると思います。
競馬好きはもちろん、試行錯誤を重ねながら、育成していくゲームが好きな方は楽しめるかと思います。
私の場合、1頭目の生産馬は、7戦目で初勝利することができました。GⅠ制覇までの道のりはかなり遠いですが、試行錯誤のうえ、ステップアップしながら勝ちたいと思います。
攻略本も発売されていますので、購入してみてはいかがでしょうか。
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