ペルソナ3 リロード(P3R)【ゲーム評価とレビュー】

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どうも、鬼のインドア派のたご作@tagosaku881)です。

個人的な評価としては、最新作の『ペルソナ5』からの新規プレイヤーとオリジナル版の『ペルソナ3』を遊んだ古参プレイヤーともども受け入れやすく、楽しく遊ぶことができるゲームとなっている。

発売1週間でアトラス史上最速で全世界セールス100万本を達成したというニュースを見ても明らか。
ペルソナシリーズをプレイしたことがある人にとっては間違いなく、「買い!」と言える

80時間ほどかけてのクリア。
その『ペルソナ3 リロード(P3R)』をレビューしていくぞ!

ゲームおすすめ度:

『ペルソナ3 リロード』おすすめはこんな人
  • ペルソナシリーズが好きな人(「ペルソナ5」プレイした方は特に!)
  • 過去作である「ペルソナ3」を遊び、懐かしさを感じたい人
  • じっくりRPGを遊びたい人
  • 高校生活をやり直したいと思った人

ちなみに、ペルソナシリーズは、『ペルソナ5』と『ペルソナ4』のみプレイ済みで、オリジナル版である『ペルソナ3』は未プレイである。

なお、P3Rの続編であり、DLCである『エピソードアイギス』のレビューもしているので、参考にしてみて下さい!

目次

ペルソナ3のリメイク作品

スクロールできます
タイトルペルソナ3 リロード
対応機種Xbox Game Pass / Xbox Series X|S / Xbox One / Windows / PS5 / PS4 / Steam
ジャンルRPG
発売日2024年2月2日(金)

現在の「ペルソナシリーズ」の代名詞ともいえる日々の行動やストーリーがカレンダーで進行するシステム、仲間や同級生、その周囲の町の人と交流することでキャラクターが成長していくコミュというシステムが導入された『ペルソナ3』の登場が2006年7月だった。

当時の発売機種は、PS2。
この作品をリメイクとして登場したのが『ペルソナ3 リロード』である。

オリジナルの『ペルソナ3』と『ペルソナ3 リロード』で大きく変わったという点はこんな感じ。

『ペルソナ3 リロード』で進化した点
  • グラフィック、UIの進化
  • 戦闘にシフト・テウルギアといった新たなシステムの追加
  • 新OP曲、新バトル曲
  • その他、オリジナル部分の改善

といった具合に、オリジナルのストーリーやキャラクターをベースに活かしつつ、現在のゲーム機に合わせたグラフィックとプレイの操作性等を遊びやすくしたのがこの『ペルソナ3 リロード』なのだ

そして、オリジナル版の後日談が描かれた『Episode Aegis』が『ペルソナ3 リロード』にも後日談としてDLC(エクスパンションパス)で販売するとのことだ

エクスパンションパス
  • 2024年3月12日 第一弾

 『ペルソナ5 ザ・ロイヤル EX BGMセット』
 『ペルソナ4ザ・ゴールデン EX BGMセット』

  • 2024年5月 第二弾

  群青色の衣装&BGMセット

  • 2024年9月 第三弾

  Episode Aegis

価格:3,850円(税込)

では、以下、実際にプレイした所感を語っていく。

良い点

まずは、良い点をまとめるとこんな感じだ。

良い点
  • 『ペルソナ5 ロイヤル』から良いところを確実に受け継いでいる
  • オリジナルに沿った忠実なストーリー展開

『ペルソナ5 ロイヤル』から良いところを確実に受け継いでいる

『ペルソナ5』を遊んだことがある方が『ペルソナ3 リロード』をプレイすると、きっとこう思うはずです。

たご作

ペルソナ5とよく似ている!

それもそのはずで、現行のゲーム機に対応できるグラフィックの進化に加え、『ペルソナ5』で好評だったシステムが導入され、ゲームとしての遊びやすさとビジュアルも美しいので、視覚的にも楽しめるようになっている

ペルソナ5からの取り入れたもの
  • 美しいグラフィックと遊びやすいUIの進化
  • シフトとテウルギアの導入による戦闘面の躍動感

美しいグラフィックと遊びやすいUIの進化

メニュー画面
ペルソナ5のメニューにメインカラーの青を水の中に見立てた感じ

オリジナルが若干のデフォルメ化された表情の乏しいキャラクターグラフィックで登場していたのに対して、今作では『ペルソナ5』と同じく3DCGモデルで等身大で描かれていて、とてもキレイ。
各キャラクターの表情も豊かでしっかりと表現されてるから、ゲーム進行と同時にキャラにものめり込んでしまう。

岳羽ゆかり
こんなイラストを描いてみたいと思うほど

個人的にお気に入りのキャラデザは、岳羽ゆかり
ペルソナシリーズらしい色味とスタイリッシュさのフィニッシュ画面が可愛らしく仕上がっており、とても素敵!

キャラだけでなく、もちろんマップや建物などのグラフィックもパワーアップしており、お台場が舞台とされるオシャレな放課後を楽しむことができるようになっている。

たご作

PS2からPS5への現行機の進化を感じずにはいられないぞよ!

そして、『ペルソナ5』で好評だったメニュー等のUIがここでも健在!
『ペルソナ3』のメインカラーの水色を基調とした直感的でプレイヤーを飽きさせないオシャレなハイセンスなUI。
このハイセンスで直観的なUIは、ターン制コマンドバトルにも関わらず、キャラクターのダイナミックな動きの表現と相まって、アクションゲームをプレイしているかのような躍動感と爽快感を与えてくれる

シフトとテウルギアの導入による戦闘面の躍動感

ペルソナ発動
ペルソナ発動のカッコイイ演出!

また、オリジナル版の追加要素としての戦闘面において、「シフト」や「テウルギア」といった『ペルソナ5』で好評だったシステムをしっかりと取り入れ、テンポの良さを演出してくれる

たご作

これがないと、もうペルソナというゲームは今後、成り立たないくらい素晴らしいね!

シフト」とは、『ペルソナ5』でいう「バトンタッチ」に近いシステムである。

敵の弱点を突いた攻撃をしたとき、「1more」が発動し、もう一度攻撃することができる。
このとき、他の味方キャラクターへ行動する権利を移すことができる「シフト」を使うことにより、行動権を受け取った味方がさらに敵の弱点を突き、さらに「1more」を発動させることができる。
このように延々に攻撃を仕掛け続けることができるので、敵へ行動権を与えずに味方の行動がずっと続けることができるわけだ!

1more
敵の弱点を突いての1moreは今作も健在だ
「シフト」で他のキャラに行動権と渡そう!
シフト
シフトで行動権を移した演出

すべての敵を「シフト」を使いながら、それぞれの仲間キャラクターが弱点を突いていって、ダウンさせた後の味方全員の「総攻撃」を仕掛けて敵を倒すというバトルシステムは爽快感抜群!
だるくなりがちな通常戦闘に戦略性の奥深さと爽快さを与えてくれるものとなっている。

たご作

この「シフト」を使って、すべての敵をダウンさせて総攻撃で敵を倒すことこそが醍醐味と言っても過言ではない!

テウルギア」とは、『ペルソナ5 ロイヤル』で追加された「SHOW TIME」に近いシステムである。

仲間キャラクターそれぞれに用意された高威力の必殺技である。
ボス戦やレア敵退治に役立つこと間違いなし!

テウルギア発動前
MAXになったら「テウルギア」を発動できる
テウルギア発動後
テウルギアで大ダメージを与えよう!
カッコイイえんしゅつもあるぞ!

『ペルソナ5 ロイヤル』では「SHOW TIME」の発動条件がいつ発動するかわからなかったという不満点をこの「テウルギア」で改善が図られている。
バトル中のキャラアイコンの右にあるゲージを見れば、発動できるかがすぐにわかる。
一目で見て、一撃必殺技の「テウルギア」が使えるかどうかがわかり、改善されているのだ。

また、各キャラクターに用意されている演出がとてもカッコイイ!

本作や『ペルソナ5』を遊んだ後に、オリジナル版や『ペルソナ4 ゴールデン』を遊ぶと、このUIの使いにくさや「シフト」、「テウルギア」と同じようなシステムがないため、ゲームのテンポの悪さを感じるはずだ。

たご作

『ペルソナ4 ゴールデン』のストーリーはめちゃくちゃ好きなんだけどな…

オリジナルに沿った忠実なストーリー展開

先にも述べているとおり、僕はオリジナル版を遊んでいない。

ただし、SNS等でストーリー等の評価を確認すると、概ねオリジナル版に忠実に沿っているようで、おおむね好評の様子
これから『ペルソナ3』を遊びたいと思っている方は、間違いなくこの『ペルソナ3 リロード』を手にするべきだろう

ウマタロー

FF7のリメイクはオリジナル版と大きく変わってるもんな!

たご作

まあ、それはそれで楽しみだけどさ。

重厚なストーリーと魅力のキャラ達

『ペルソナ3』のコンセプト

  • メメントモリ
  • これは限りある未来の輝きを守らんが為全力で駆け抜けた少年、少女の物語

これがコンセプトだけあって、全体のストーリーは、結構、重めで暗い雰囲気が漂っている
探索パートの「タルタロス」の不気味な雰囲気がムンムンだもんね。

メインの仲間キャラクターのほぼ全員が両親がいないなどの、基本的に不幸であること、その身の上の不幸が仲間たちの過去の行動に起因するもので、仲間にもかかわらずお互いに不信感がぬぐい切れていない様が垣間見られる。
そして、一緒に戦っていた仲間の死などもあり、陰鬱感がありつつ、涙なしには語れない物語があり、続きが気になる作りになっている。

たご作

『ペルソナ4 ゴールデン』と正反対な物語性だ!

フルボイス
イベントだけでなく、日常画面の会話もボイスあり

さらに、今作において、フルボイス化されている。
上述のメインストーリーはもちろんのこと、単調になりがちな「タルタロス」のダンジョンや戦闘での仲間のやり取り、日常生活での「コミュ」の対象者全員のエピソードなどに声が入っているため、ストーリーが頭にスッと入りやすく、ゲームへの没入感を高めてくれる

盛り上がる音楽

ボーカル入りの戦闘曲というのもペルソナシリーズの醍醐味。

今作のバトルの曲は、新曲のようだ。
最初の勢いからのどことなく哀愁が漂っている感じは、やや暗めの『ペルソナ3』に合っていると感じた。

あわせて、オープニングも新作であり、シリーズ屈指の出来といっても過言ではないだろう。
さわやかな海や空の青の色の使い方がとても上手いんだよなぁ。

たご作

オリジナル版未プレイの身としては、オリジナル版の原曲もゲーム内で聴きたいぞ!

イマイチだった点

オープニングの主人公のMP3プレイヤー、ゲーム内でのガラケーやブラウン管テレビなど発売時を彷彿とさせる懐かしさを感じるところだが、オリジナル版を払しょくしきれなかった個所が随所に見受けられる。

イマイチ…
  • 古臭いシステムは残ったまま

古臭いシステムは残ったまま

オリジナル版でのリメイク作品であるためか、いくつかの部分の古臭いシステムは残されたまま。

タルタロスの単調さ

タルタロス
上へと昇っていくタルタロス
結構、不気味である

主人公たちの夜の活動に「タルタロス」での活動がある。
要は、戦闘・探索パートにあたる。
イメージ的には、『ペルソナ5』の「メメントス」のイメージに近い感じのランダム生成ダンジョンだ。

オリジナル版においても単調でツライという声が大きかったようだ。
今回のリメイク版で、大分、改善されたそうですが、やっぱり単調さを否めない」と僕も感じた。

とにかく階段を見つけて、上の階へと目指し、いくつかの階層で道を阻む強敵である門番のような中ボスを倒していくことを繰り返していく…
『ペルソナ5 ロイヤル』のダンジョンの各所にあるギミックを解きつつ、時にはアクロバティックな演出が随所に見られたダンジョンとは大きく異なる。

また、『ペルソナ5 ロイヤル』や『ペルソナ4 ゴールデン』では、それぞれ起こる事件の問題解決のため、ダンジョンを探索する目的と物語性がある一方で、このタルタロスにはそういった物語性はなく、ただ上の階へと突き進むというだけ。

致命的なのは、中盤までストーリーに関連するボスは別途、毎月の満月の夜の日に登場するため、タルタロスを攻略する意味が見いだせない点だ

たご作

なんで「タルタロス」に行ってるんだっけ?
レベル上げにしか意味をなしていないような…

といった具合に「タルタロス」探索目的がわからないという疑問が常に付きまとうことになるため、単調と感じるのだろう。
(ネタバレですが、最後のボスはタルタロスの最上階にいるので、結果的には意味はある)

日常パートの行動範囲の狭さ

日常パート
昼はいろんな人と交流だ

日常パートの行動の自由が制限されているな、と感じた。

その原因は、主人公の人間パラメータの数が少ないからだと言える。

人間パラメーター
3つしかない。あと、上限が何故か6という中途半端な数字
ペルソナ3 リロードの人間パラメータ

【ペルソナ3】

  • 魅力、勇気、学力

【ペルソナ5】

  • 知識、度胸、器用さ、優しさ、魅力

パラメーターを上げる要素が3つしかないので、やることが少なく、作業化しやすいのだ。
『ペルソナ5』であれば、5つも上げなければならないので、どれを優先していくかを考えて行動する必要がある。
一方、今作では学力を上げたいと思った時、ゲーセンか定食を食べるかといった具合にいつも同じところに行ってる感が否めない。

コミュのメリットが少ない

コミュ

コミュとは、仲間やその他のキャラクターに用意されているサイドストーリーのようなもの。
対象人物にはそれぞれのアルカナが設定されている(岳羽ゆかりであれば、「恋愛」とかのやつ)。

彼らと時間を過ごすことでコミュレベルが上がり、レベルに比例して、ペルソナを新たに誕生させたときに、レベルブーストがかかる。

『ペルソナ3 リロード』には、このコミュの対象となるキャラクターが多いな、と感じるだろう。
反面、男性の仲間キャラクターはコミュの対象ではないのだ!

コミュは、レベルを上げても得られるものがほとんどなく、上述の通り、ペルソナを合体させたときにレベルブーストがかかり、強いペルソナが誕生するくらいしかない。

『ペルソナ5』では、ペルソナ強化に加えて、日常パートや戦闘に役立つスキルを得ることができたので、ドンドン仲間以外のNPCキャラと仲良くなっていこうという気分になれたが、コミュストーリーがつまらない人物もいるので、タルタロスのダンジョン同様に単調さ、作業感を強いられる部分が若干あった。

そういった意味で、その他キャラをコミュの対象とするよりは、男性の仲間キャラをコミュの対象として、各キャラを深堀してほしかったのが本音だ。

ちなみに、男性仲間キャラは、コミュがない代わりにリンクエピソードという形でシナリオ補完が存在する。
エピソードをこなすことで、能力アップなどが見込まれる。

まとめ

以上が『ペルソナ3 リロード』のレビューだ。

ゲームおすすめ度:

『ペルソナ3 リロード』おすすめはこんな人
  • ペルソナシリーズが好きな人(「ペルソナ5」プレイした方は特に!)
  • 過去作である「ペルソナ3」を遊び、懐かしさを感じたい人
  • じっくりRPGを遊びたい人
  • 高校生活をやり直したいと思った人

『ペルソナ5』にてゲットした世界中の新たなユーザーに加え、さらに現在のペルソナシリーズの礎を築いた名作である『ペルソナ3』に『ペルソナ5』テイストを入れ込んだリメイク版として誕生した『ペルソナ3 リロード』。

すでにアトラス史上最速で100万本をすでに売り上げるという成果を上げていることからも『ペルソナ5』からペルソナシリーズに触れた比較的浅いプレイヤー、そして、オリジナル版で遊んだ古きプレイヤーにも原作に忠実な物語に加え、グラフィックの進化、より遊びやすさを向上した付加効果により、両者のユーザーの取込みに成功した作品と言えよう。

ペルソナシリーズを遊んだことがあるプレイヤーには間違いなくおすすめできるゲームだ
ゲームの辞め時がわからなくなるくらい面白いRPGに仕上がっています。

反面、20年近く前に発売したゲームが基になっていることから、最新作の『ペルソナ5 ザ ロイヤル』に比べるとゲームの快適さなどは劣る面があることは否めない。

また、ゲームをクリアするのに相当な時間を要するというのは、もはやシリーズ恒例。
僕は、1周目のクリアに80時間かかった。
しかし、ストーリーは重厚で飽きさせないものになっているので、じっくりと時間がかかるものだと覚悟のうえで遊ぶことをおススメしたい。

なお、P3Rの続編にあたる『エピソードアイギス』についてもレビューをしています。
はっきり言うと、そこまで面白いといった作品ではありませんが、続編としてストーリーが気になる人は遊んでみて下さい!

以下の関連ページよりレビューしていますので、参考にどうぞ!

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この記事を書いた人

鬼のインドア派。
当然、仕事もインドア派を望むも、叶わぬ毎日の現実に嘆息している。
本ブログでは、鬼のインドア派にふさわしいパソコンの紹介やパソコンを使ってできるゲームやデジタルイラストなどを紹介している。
唯一のアウトドア派の趣味である野球観戦・競馬観戦を踏まえた写真撮影方法なども記している。

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