どうも、鬼のインドア派のたご作(@tagosaku881)です。
2024年2月に発売されたペルソナ3のリメイク作品である『ペルソナ3 リロード(以下『P3R』。)』本編クリア後の物語が描かれたDLCコンテンツ。
当然、『P3R』を購入しているのが前提です。
P3Rは絶賛してたよな!
P3Rは、存分に楽しませてもらったので、この続編を期待していたけど、その期待には応えられなかったというのが本音かな…
- 「ペルソナ3 リロード」を遊び、続きが気になる人
- ペルソナシリーズが好きな人
まずは前提として、『P3R』のプレイは必須であり、クリアしていないと本作はまず楽しめません!
また、たとえクリアしていたとしても、個人的には本作のDLCである『エピソードアイギス』は、システムの単調さとストーリーの面白さを感じることができなかったです。
ペルソナ3 リロード(P3R)の続編
タイトル | ペルソナ3 リロード: エピソードアイギス |
対応機種 | Xbox Game Pass / Xbox Series X|S / Xbox One / Windows / PS5 / PS4 / Steam |
ジャンル | RPG |
配信日 | 2024年9月10日(金) |
『エピソードアイギス』を遊ぶには、P3R本編を購入しつつ、DLCであるエクスパンションパス(3,850円)を購入する必要があります。
なお、エクスパンションパスは、『エピソードアイギス』の他にゲーム中に着せ替えることができる衣装やペルソナ4やペルソナ5のBGMがセットとなっています。
つまり、『エピソードアイギス』本編だけの購入はできません。
プレイできるゲーム環境が多岐に渡るため、混乱しがちですがが、必ず本編で遊んだゲーム機に対応したエクスパンションパスを選ぶようにしなければなりません。
例えば、本編をPS5で遊んだのに、DLCをXbox Oneで買ってしまった場合、プレイできないぞ!
エピソードアイギスの魅力と特徴
『エピソードアイギス』は、P3Rに新たなストーリーを追加した特別なエピソード。
P3Rの主人公が本編のエンディングで最期を迎えた後に迎えた3月31日の深夜が物語の舞台。
3月31日にから時が止まり、寮の中に閉じ込められてしまったアイギスと仲間たちは寮の地下に現れた時の狭間の謎を探っていくというのがストーリーです。
今作からはアイギス視点でP3Rの後の世界が描かれるとともに、アイギスの妹を名乗るメティスが新たに仲間として加わります。
エピソードアイギスのボリュームは? 20~30時間でクリアできる
本編のP3Rがストーリークリアに80~100時間くらい要していたところですが、この『エピソードアイギス』のストーリークリア時間は20時間から25時間ほどです。
先ほども述べてたとおり、3月31日を延々と繰り返すため、ひたすらダンジョン攻略に時間を費やすことになり、日常パートが存在しないので、クリアまでの時間が短くなっています。
具体的には、ペルソナ3から好評で現在のペルソナシリーズまで受け継がれている主人公の仲間キャラや周囲のキャラたちの友好関係を深め、レベルアップさせてることで、ペルソナの特性能力と育成をより強化できるコミュやカレンダーシステムが『エピソードアイギス』では、ごっそり削られています。
オリジナル版との違い:エピソードアイギスの進化した点
- 現行機の性能を活かしたグラフィック面の強化
- P3R本編システムを着実に引き継ぎ、遊びやすくなった
『エピソードアイギス』のオリジナルは、2007年に発売されたものです。
今回のリメイク版の『エピソードアイギス』ではP3R同様、各キャラクターデザインのグラフィック強化や音楽の進化など17年ものゲームの歴史の変化を実感させてくれるものとなっています。
特に、アイギスのデザインは細部までこだわられており、彼女の魅力が一層引き立っています。
次に、P3Rのシステムを流用しているため、ゲームプレイの面でも改良が施されています。
「テウルギア」などの各キャラの必殺技や敵への弱点攻撃後の1More後の「シフト」で自由に戦闘キャラを変更ができるようになり、オリジナル版よりも戦闘の戦略性の幅が広くなり、効率的に戦闘を進めることができるようなっています。
また、P3R本編に追加された「モナドの扉」が『エピソードアイギス』にも存在します。
3つの「モナドの扉」が同時に登場し、左から右の順で難易度が高くなり、難易度が高いほど性能の良い報酬をゲットできる仕組みとなっています。
隠しボスには、ペルソナ5の主人公であるジョーカーは、今までの隠しボスを凌駕するくらいの強さを誇りますので、ぜひチャレンジしていただきたいところ。
オリジナル版を遊んだことがある方は、当時を思い出しつつ、本作と比較しながら遊ぶのも良いでしょう。
P3Rからの引継ぎ要素あり
P3R本編を遊んでいる方は、『エピソードアイギス』をより効率的に遊ぶことができるよう、引継ぎ要素があります。
- ペルソナ全書
- DLCペルソナの入手状況
- 衣装、BGM
まず、引継ぎ要素のメインが本編でゲットしたペルソナたちのペルソナ全書を引き継ぐことが挙げられます。
PS5でR2ボタンを押すと、本編のペルソナ全書へと切り替えることができます。
ただ、本編のペルソナを引き出すには、かなりの高額であることとアイギスのレベルを上回るペルソナしか引き出すことはできません。
個人的にはそこまでの必要性は感じないかな
今作では、コミュパートがなくなったことにより、ペルソナ育成がしにくくなっており、P3R本編の方が自分好みのペルソナの強化や育成しやすいです。
よって、『エピソードアイギス』用のペルソナを用意して遊ぶといった具合に利用するとよいでしょう。
その他、DLCペルソナ(ペルソナ4やペルソナ5で登場するペルソナ)や特別衣装、BGMなども引き継いで遊ぶことができます。
エピソードアイギスの良かった点、悪かった点
『エピソードアイギス』をプレイしてみて、良かった点としては、ペルソナ3の続編としてのストーリーを観ることができるという点です。
また、上述でも触れた通り、P3Rのシステムを活かして遊びやすくなった戦闘やアイギスや仲間たちの豊かな表情を読み取れるようになったグラフィックの美しさは素晴らしいものであると言えます。
また、新曲をはじめとするBGMや新テウルギアもカッコイイし、新キャラクターのメティスのデザインも僕は好きです。
オリジナル版をより強化・進化させたP3Rが素晴らしかっただけに、その続編である『エピソードアイギス』は少し残念な印象を僕に与える結果となりました。
ストーリーに関しては、後述の通り、個人的には蛇足感が否めないかな、と思っています。
ストーリーは面白いと感じなかった
ストーリーの中身としては、そこまで感動的な話がなかったです。
リメイク版ということで、『FF7 REMAKE』のようにストーリーに改編があるかの期待をしていましたが、セリフの表現が柔らかくなったくらいで、ストーリーの内容を変えるような全体の流れは変わっていません。
ペルソナ3のラストの悲しさと衝撃が走ったので、続編での主人公の扱いが気になるところだったんだけど…
- 3月31日で時間が止まる
- 新キャラのメティス登場
- 寮の下にダンジョン登場
- ダンジョン攻略を続ける
- 仲間同士で意見の対立で争う
- アイギスと各仲間と戦う
- ラスボスでを倒す
『エピソードアイギス』では、ストーリーの後半になるにつれて、仲間たちとの間での対立といったギスギスした感じが表面化されていく場面が多いといった印象を受けるでしょう。
いつまでも仲の良い仲間というよりは、互いの主張を強く出し合って意見がぶつかり合うといった、我々の社会の中で日々感じる人間関係を保つ難しさを痛感させられた作品だな、と感じたところ。
個人的には、ゲームらしいハッピーエンド的なストーリーを楽しみたかったんだけど、急に対立構図を持ち出され、現実に引き戻される感覚になり、『ペルソナ3』本編の続編としては強い蛇足感を得ざるをえなかったです。
ただでさえ、衝撃的かつ感動を与えるラストだったペルソナ3の本編。
続編として、希望の光を感じさせる内容があればよかったのですが、『エピソードアイギス』のエンディングは、各仲間の自己完結で終わってしまっているように感じました。
つまり、『エピソードアイギス』のエピソードがなくても、本編で終わっていた方がスッキリできており、余計モヤモヤ感が残るストーリーだったと思っています。
個人的にはペルソナ5の続編『ペルソナ5 スクランブル ザ ファントム ストライカーズ』のように、ペルソナ5の延長で悪者を更生していき、青春謳歌万歳といったポジティブ要素たっぷりの作品がよかったな!
『ペルソナ4 ジ・アルティメット イン マヨナカアリーナ』への繋がりは?
『ペルソナ4 ジ・アルティメット イン マヨナカアリーナ』というゲーム作品はご存じでしょうか?
ペルソナ3とペルソナ4のキャラが登場する格闘ゲームだ!
格闘ゲームでありゲームジャンルは異なるけれども、ストーリーの時系列的には、ペルソナ3とペルソナ4の続きモノであたります。
ペルソナ4だけでなく、ペルソナ3のキャラクターの現在地が読み取れる作品になっており、例えば岳羽ゆかりが大学生となって、戦隊物のヒロイン役の女優になっていたりなどのペルソナ3の後日譚を垣間見ることができます。
特に『ペルソナ4 ジ・アルティメット イン マヨナカアリーナ』では、エリザベスがペルソナ3主人公の復活に向けて、いろいろ画策していると思われる場面をみることができます。
エリザベスのこの場面話を補完する形で新エピソードが『エピソードアイギス』に盛り込まれていたらいいなあ、と期待していたところですが、本作のエリザベスの存在は本当にただのエレベーターガールに過ぎない魅力の欠片もない存在であり、オリジナル版の『エピソードアイギス』とほぼ同じ終わり方だったのが残念でした…
単調なゲームプレイが続く
先述のとおり、このゲームはペルソナシリーズの肝であるカレンダーシステムとコミュパートが削除されています。
ダンジョンを延々と走り続ける
期日までの期間内の1日1日をどのように過ごしていくことが肝であるペルソナシリーズ。
ゲーム内に存在する主人公の周囲のキャラクターと放課後等のイベントで仲良くなってコミュレベルを上げることで、強力なペルソナ育成に繋がっていく。
ボス攻略のために、その強力なペルソナの育成を考えつつ、日常の学校イベントをこなすシミュレート要素がペルソナシリーズの魅力のはずなのですが、この『エピソードアイギス』では、そういったイベントがほぼありません。
ただ、ひたすらダンジョンにこもって、階層ごとに存在するボスを倒していくだけで、そこからの大きなストーリー展開がないのです。
ペルソナ3本編で例えると、日常パートが全くない中でのタルタロスを延々と攻略するだけといったイメージ。
ボスを倒すことでちょっとしたイベントがあるだけ。
また、グラフィック面では、ダンジョン内の構造の使いまわしが散見されるため、「さっきこのグラフィックのダンジョンを踏破したぞ!」と感じることが多く、より単調さに拍車をかける仕様になっています。
このような単調なプレイを強いられるせいで、個人的には遊んでいた途中から苦しくなってきて、早くエンディングにたどり着かないだろうかと思うくらいでした。
P3R本編はワクワク感からまだプレイしたいという気持ちからエンディングにたどり着きたくない衝動に駆られていました!
ペルソナ育成の楽しさが半減!
今作の主人公のアイギスがワイルドの力(複数のペルソナを使う性能)に目覚めたので、今までのペルソナシリーズと同様に立場で戦闘を楽しむことができます。
しかし、上述の通り、本作品より日常パートで培うコミュパートが削除されています。
つまり、ペルソナ同士を掛け合わせ、コミュレベルに相応して新しく誕生するペルソナのレベルを大きく引き上げて(コミュボーナス)、強力なペルソナを作り出していくといった楽しみ方ができなくなっています。
ペルソナのレベル上げの短縮がコミュボーナスであったわけだが、それがないのだ!
よって、生み出したペルソナを戦闘を繰り返してペルソナのレベルアップを図り、少しでも成長を早めたい場合は継承スキルで「グロウ」系のスキルをひとつ消費して育成を強いられることになり、地道なレベルアップ作業をしていくことになります。
エピソードアイギスのまとめ
以上がP3Rの続編となる『エピソードアイギス』のレビューでした。
- 「ペルソナ3 リロード」を遊び、続きが気になる人
- ペルソナシリーズが好きな人
グラフィックやBGMなどからオリジナル版からの進化を感じ、断然に遊びやすくなっていますが、ストーリーはオリジナル版とほぼ変わりません。
ペルソナシリーズの中では、ストーリーよりも戦闘に特化したゲーム内容となっていますので、そういった戦闘狂プレイが好きな人におすすめの作品です。
特に今作の隠しキャラのペルソナ5主人公のジョーカーは超強敵です。
一方で、ストーリーやペルソナ育成を求めている人にとっては単調過ぎて、飽きが来るのが早く来てしまう気がします。
個人的には、P3Rの続きをどうしても知りたいといった方やオリジナル版を遊んでいて懐かしさを求める人におすすめしたいDLCです。
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